先日参加した某セミナーで
「姿勢が悪いと運動能力が最大40%落ちる」
という話を聞きました。
どんな項目をどのように測定したのか、などの疑問は残りましたが、不良姿勢によってパフォーマンスが低下したり、身体にかかる負担が大きくなる事は明確です。
本記事では、姿勢と運動について解説していきます。
不良姿勢とは、身体の特定の部位に負担がかかり、本来持っている機能が十分に発揮できない姿勢のことです。
見た目の問題だけでなく、肩や首の凝り、関節痛、血流低下、呼吸器や消化器・自律神経への影響など、様々な身体的不調を引き起こす可能性があります。
代表的な不良姿勢には以下のようなものがあります。
◾️猫背(円背): 背中が丸まり、肩が前に入り込んでいる姿勢です。デスクワークやスマートフォンの使用が多い現代人に多く見られます。
◾️ストレートネック: 首のS字カーブが失われ、まっすぐになっている状態です。頭の重さがダイレクトに首にかかるため、首や肩の痛みの原因になります。
◾️反り腰: 腰が過度に反り、お腹が前に突き出たような姿勢です。ヒールを履くことが多い女性や、長時間の立ち仕事の方に見られることがあります。
◾️O脚・X脚: 膝が外側(O脚)または内側(X脚)に変形している状態です。股関節や膝に負担がかかります。
これらは日常生活の中の様々な習慣が積み重なって形成されるため、現状と原因を把握した上で専門的な施術や運動療法、生活習慣の見直しを図る必要があります。
スポーツにおける良い姿勢として『パワーポジション』が挙げられます。
パワーポジションとは、スポーツやトレーニングにおいて最も力を発揮しやすく、かつどの方向にも素早く動き出せる姿勢のことを指します。
骨盤を後傾させず、股関節と膝がやや屈曲し、腰を落とした状態です。
競技特性や動作によって、足幅の広さや、腰を落とす深さに差はありますが、共通している点としては
◾️重心を下げ、股関節を屈曲させる事によってバネのように力を蓄え、瞬時に爆発的な力を発揮できる
◾️背筋を伸ばして前傾姿勢を保つ事によって、上半身と下半身との連動性を高めて効率よく力を伝えられる
不良姿勢によって関節可動域が狭まってしまったり、筋肉が過剰に緊張した状態で運動を行うと、怪我のリスクも高まります。
またパフォーマンスアップには運動だけでなく、栄養や休養も大切ですが、例えば猫背などによって内臓が圧迫されると、消化器系や呼吸器系・自律神経系にも悪影響を及ぼし、リカバリーが遅れてしまいます。
このように、姿勢が悪いと競技能力が低下するだけでなく、怪我のリスクも高まってしまいます。
「怪我が多くて困っている」
「練習の成果が思うように出ない」
とお悩みの方、姿勢を見直してみてはいかがでしょうか?