スケートリンクのように表面が滑りやすく加工された横長のボードで、専用のシューズカバーを装着してボードの上を滑るように動くことで、全身運動を行います。
スライドボードは、普段の生活や一般的なトレーニングでは鍛えにくい内転筋(内もも)や外転筋(外ももや臀部)を重点的に鍛えることができ、これらの筋肉を鍛えることで、野球では特に横方向への動きの強化に繋がり、球速やスイングの力強さアップが期待できます。
プロ野球選手の練習にも取り入れられています。
滑りやすく不安定な状況下でバランスを保つことで体幹の筋肉が刺激され、平衡感覚やコーディネーション能力が向上し、以下のようなメリットが考えられます。
•走塁や守備での俊敏な動き
•投球時の踏み出し足の安定性(コントロール向上)
•投球や打撃時の軸がブレにくくなり、より効率的に力を伝えられる
また、スライドボードでのスケーティング動作では股関節を大きく動かすため、股関節周りの柔軟性を高め、可動域を広げる効果があります。
股関節の可動域が広いと、投球時の捻転動作や、バッティングでの下半身の回転がスムーズになり、パフォーマンス向上にも、怪我の予防にも役立ちます。
新しいオモチャを手に入れました。#下半身トレーニング にぜひ♪#スライドボード#野球pic.twitter.com/WSd4Oc3TIK
— セラピスト&トレーナー高橋 (@shonoya89m) June 5, 2025
こちらの動画では4つの動作を紹介しています。
1つずつ見ていきましょう。
重心を低く保ち、左右に大きく滑る基本的な使い方です。
お尻の筋肉を使って脚を開く動きや、股関節で受け止める感覚を養うのに最適です。
太ももの内側の筋肉(内転筋)を使います。
両足を揃えて立ち、肩幅より大きく足を広げ、内転筋群を使って足を閉じ、元の姿勢に戻ります。
前後へのバランスを保つのが大変ですが、手すりを使用すると脚への負荷が小さくなってしまうので、動画では補助的にバットを杖のように使っています。
『尺取り虫』のような動きですね。
ボードの外に手をついて固定した状態から腕立てのような姿勢を作り、足をスライドさせて腕に近づけ、戻します。
腹横筋や腹斜筋など、姿勢を保持するための、いわゆる体幹部のインナーマッスルが鍛えられます。
こちらも体幹筋の強化ですが、動画ではピッチ(回転)を速めています。
これにより、スプリントトレーニングとしての目的に近づけます。
同じ動きでも、目的に応じて速さや可動域を調整することにより効果の幅は広がります。
また、動画では紹介していませんでしたが、手をボードに着き、足をボードから外した状態で腕立て伏せのような姿勢から、手を滑らせる事により上半身の強化も可能です。
何よりトレーニングが楽しくなるので、ぜひご体感ください!
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